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人々が1950、60年代のジャズに
執着する心理の原因とは

ジャズ・ファンの多くが1950、1960年代のジャズに執着してしまう心理の原因のについて様々な点から考えてみたいと思います。
・ジャズの歴史に断層が有り
70、80年代にジャズの低迷期が有りジャズの歴史に断層がある為、60年代でジャズは終わっているという認識の人がたくさんいます。
エレクトリックやフュージョン・ブームが有り、人気ジャズ・アーティストも、そちらのほうへ行ってしまいました。
(Miles Davis、Sonny Rollins、Herbie Hancock、Wayne Shorter など)
人気のあったジャズ・アーティストが、麻薬や事故や病気で早死にしたり、リタイアしました。
(麻薬:Art Pepper、Bud Powell、Chet Baker、Charlie Parker、Sonny Clark、病気(癌):John Coltrane、事故:Clifford Brown、他殺:Lee Morgan)
60年代のフリー・ジャズなどの台頭などによる混乱。
(Ornette Coleman、 John Coltrane(晩年はフリー・ジャズ)、 Eric Dolphy、 山下洋輔 など)
表現が出尽くしてしまいマンネリズムに陥った面があります。
1963年に登場したビートルズを初めポップス、ロック系が活気ずき興味が移ってしまった面があります。
ブームはいつかは去るものという宿命。
・「刷り込み」現象
アヒルの子が初めて動くものを親だと思い込む現象です。
初めて信じた宗教が一生の宗教になる人がほとんどです。よほどの事でもない限り改宗はしません。
初めに大衆の心に入り込んだコカ・コーラに、ペプシ・コーラは勝てません。3:1くらいのシェアです。
初めに、これがジャズ名盤だ、ジャズの偉人だ、と頭に刷り込まれると、それは固定化され容易にイメージを変えることはありません。
・「先駆者効果」現象
初めての月面着陸で第1歩を印したニール・アームストロング船長は有名ですが、2回目、3回目〜と月面着陸した宇宙飛行士達は全然有名ではないです。
初めて大西洋の単独無着陸飛行したチャールズ・リンドバーグは有名ですが、2回目に大西洋単独無着陸飛行した飛行士は有名ではないです。
やってる事は同じなのに。
・「ハダカの王様」現象
アンデルセン童話の「ハダカの王様」のエピソードです。愚か者には見えないという服。愚か者に思われたくない民衆は「王様すばらしいお召し物ですね」と褒めたたえましたが、 正直な少年だけが「王様はハダカだ!」と真実を言ったという話です。
名盤と言われるアルバムを初めて聴いて、どれほどの人がハッと!ときて「これは確かに大名盤だ〜!」と感じるのでしょうか?
愚か者に思われたくないから、周りの意見に追従しているだけではないですか?
発売当初のリアルタイムならいざしらず、現代の自分としては「まずまずだね。」「まあまあだね。」程度の感じしか直後には受けなかったのではないですか?
なんとなく聴いた直後は大した感銘を受けなくても周囲が名盤だ名盤だと言うので「これは名盤なのだ」というイメージを植え付けられていませんか?
・「真実と人々の認知の違い」現象
中世の時代まで天動説が信じられていました。地動説が表れたあとも長く邪説と誹謗・中傷されました。
真実と、世間の認知にズレがあるのは当然です。
ノラ・ジョーンズも世間ではジャズ歌手と認知させれていますが、ジャズをたくさん聴いている人にとっては、これはジャズではなくカントリーポップでしょと正しい認識をしています。
まさに知ってる人は真実を知っている事例は事欠きません。
50、60年代ジャズなど足元にも及ばない数々の現代の超名曲が存在するのに世間はそれを認知していません。
・「本に書いてあるから、それは真実」現象
学校の教科書には基本的にはウソは書いてありませんから(定説が覆る事もあります)、本に書いてあるから、それは真実と思うのは中高生の思考といえましょう。
社会人になってから読む本は、さまざまな視点からの見解が入り交ざっていますから、その中から正しいものを自分の知性で見極めていかねばなりません。
だからジャズ名盤紹介本などという、ほとんど30、40年前で価値観の時間が止まっているような本を、活字になっているからと、現代においてもそれを真実だと感じてしまうのは中高生のような思考と言えましょう。
・その時代に定説の正論でも時の経過とともに、それは正論ではなくなる。
数年前、喫茶のコーヒー豆を売る店をオープンした人がいます。オープンして半年、1年と経っても、なかなか客足が伸びません。「黒字化するのには3年かかると言われているのよ」と真面目な顔して言ってましたが、 「それって、80年代あたりの定説じゃないですか〜!」と突っ込みたくなりました。まだ、インターネット通販なんか無かった時代の定説です。
50、60年代の名盤伝説も、それは80、90年代あたりの価値観です!
・「処理の流暢性(りゅうちょうせい)」現象
http://cocoronext.com/psychology/ryutyosei/
単純化され分かり易いものを真実と感じる現象です。
小泉総理の「郵政民営化!」「抵抗勢力!」
民主党の「コンクリートから人へ!」
なども、そんな系統です。
・物量が違うのを分かってない
1960年前後くらいに存在していたジャズ・アルバム数と現代までに存在するジャズ・アルバム数の物量の違いを考えてみてください。
3000人のマラソンで1〜3位に入った選手が、5万人のマラソンで1〜3位に入れますか?
1960年前後のアルバムが昔も名盤で、なお現代においても名盤レベルであることなど物理的にほとんどありえないんです。
・「死んでいる人のほうが尊い」現象
現在、生きて頑張っている人よりも、死んで神格化された人の方が尊いみたいな感覚は多分にあると思います。
・復刻盤を名盤と称する。
レコード会社が単なるレーベルの50、60年代ジャズの復刻シリーズなのに「名盤1000シリーズ」等とアルバムを復刻することが多々あります。
全部が名盤であるなど物理的にありえません。
・そもそも現代のものを探求していない
自称ジャズ・ファンの多くが60年代でジャズは終わってるという認識が強いので、90年代以降のジャズを精力的に聴いていません。
せいぜい、ジャズ雑誌などでちやほやされていた大西順子、ブラッド・メルドー、上原ひろみ くらいしか聴いてないくせに、50年代から現代までまんべんなく聴いていますなどという認識のジャズ・ファンも多数存在します。
・ライナーノーツを鵜呑みにしている人がいる
金をもらってライターが書いているのだから褒めるのは当然です。大名盤だの力作だのの記述になるのは当然でしょう。 まったく良くない、ほどほど程度だ、それほど重要な作ではない、なんて書いたらOKも出ないし原稿料ももらえません。
話、半分〜20%くらいで読まなければダメです。鵜呑みにしている初心者が多数存在します。
・音質の古さに、ある種の哀愁感も
現代ジャズをたくさん聴いていると、1950年代のジャズ・アルバムなど音質がカビ臭くて、よほどのものでないと、また聴く気は起きないわけですが、音楽的に優れたアルバムは、音質の悪さゆえの、ある種のレトロな哀愁感は感じるわけです。あまり超高音質なものよりも、そうでないもののほうが聴いていて疲れない面があります。特にジャズ・ボーカルものは楽器ものよりも50、60年代ジャズにしては音質が良好なものが多いのでレトロな哀愁感を醸し出しているものが存在します。
・いまいちな現代ジャズを絶賛する評論家やジャズ・マニアが存在し、足を引っ張っている
いくらでも良質な現代ジャズ・アルバムが存在するのに、
ウネウネしたジャズとも言えないような現代コンテンポラリー・ジャズを絶賛する評論家や、
単に大手のECMレーベルだからとウネウネ、フワフワしたヘンテコリンな現代ジャズをなかなかの力作だのと論説するジャズ・マニア、
現代の有名レーベルのCRISS CROSSからのアルバムだからと良し悪し無視して期待の若手だのと論説するジャズ・マニア、
など足を引っ張る人々がいて、現代の良質なアルバムから人々の目をそらしています。
・大手のBlueNoteレーベルなどが近年は非ジャズを量産し、足を引っ張っている
Blue Noteレーベル所属の非ジャズであるノラ・ジョーンズの大ブレイク、同じくBlue Noteレーベル所属のジャズ・ピアニストであったロバート・グラスパーのR&B系ボーカル・アルバムの大ヒットなどを受けてBlueNoteレーベルが非ジャズを量産しています。
試験的に量産された非ジャズには「ジャズなどもう聴きたくない」と思わせるうなウネウネしたヘンテコリンなものや、これがジャズか?と幻滅するものも存在し現代ジャズの足を引っ張ています。
まともなジャズをやっていても、さほどヒットは狙えず、売り上げ利益もパッとしないので、老舗レーベルでも、こういう方向に走っているのです。
・「人は平均33歳で音楽嗜好が固まり、新しい音楽への出会いを止める傾向がある」という研究結果が有り
だから、70、80歳が、若き日の思い出で、50、60年代ジャズをひたすら推奨しています。
SNS(ネットの掲示板など)などでも20〜30年も変わらず同じ定型文のコピペのような書き込みばかりを繰り返しています。マイルスだコルトレーンだのと、バカの一つ覚えみたいに。
まったく進化も変化もない事に、なんら恥じることがないようです。
・ショップが現代の良質なジャズを推奨できてない
渋谷のTower RecordとかCDショップは、フロント棚はベルトコンベヤー的に流れ作業で新譜を月々に入れ替えていくだけです。奥の普通棚は50、60年代ジャズ中心にアーティスト順に大量のCDが収納されているだけ。「7年前のこのアルバムが超オススメなんですよ〜!」みたいな提案はしてくれません。「12年前のこのアルバムがすごい高い評価を受けて好評だったんですよ」みたいな紹介した棚は無いです。たまに名盤シリーズなんて棚があってもメーカー主導の50、60年代の再発盤のシリーズが名盤100シリーズなどとタイトル付けて50〜100枚くらい並べてあるだけです(上記に書きましたがが昔のアルバム:BlueNote1500番台の再発などというだけで全てが名盤なわけがないです) だから、たまに現代ジャズの秀作・名作があっても、それが認知され、インデックスされて行くことが無いわけです。店員もアルバイトが主軸なので1〜3年で次々と人が入れ替わっていき、そんな提案は出来ないわけです。
ネットショップも同様で新譜を並べて月々に入れ替えていくだけです。さらに、マイナーなアルバムの再発とかでも良し悪し抜きで「入手困難だったレア盤が復刻!」などど買いを煽ります。
毎月、人手を掛けずにコンスタントに利益を上げていかなければならない商売という性質上、仕方ないわけです。入荷した新譜をさばいていく業務形態です。
Jazz名盤.comは、いわば店員歴20年以上のベテラン店員さんが「12年前のこのアルバムが超オススメなんですよ」と、こっそり教えてくれるようなサイトです。しかも、あいまいな記憶を元に、なんとなく選んでいるのではなく、全曲をリアルタイムに点数評価し記録したデーターを元にです。世間の有名・無名は関係なしにです。
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